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​NPO法人あいち惟の森 沿革

NPO法人あいち惟の森 設立趣意

1.趣 旨
 人権、環境、平和などの課題が山積する現在、このままでは地域社会も地球社会も持続不可能であることが世界の共通認識となっています。子どもを取り巻く現状においても、貧困、いじめ、ハラスメントなどの問題に囲まれ、安全・安心な暮らしには欠かせない、正義、信頼、尊重、寛容、受容、平等、協力といったリビングバリューが薄れてきているようです。
 これらの社会の閉塞感を打破し、誰もが自分らしく十分に、自分を大切にしながら大切な他者と共に生きることのできる社会を築く鍵は「教育」にあると考えます。「教育」とは、今ある社会に合った人を作ることではなく、人々の願いに合う社会を共に創る人を育てることだからです。
 私たちは、一人ひとりが大切にされ、一人ひとりを大切にする社会を望みます。子どもにもおとなにも、自ら育つチカラが発揮され、市民のひとりとして、なりたい自分になり、よりよく生きることを探求し続けることのできる社会を望みます。この国に、この時代に、生まれてきてよかったと思える寛容で包摂的な社会を望みます。人権・環境・平和について学び、持続可能なよりよい未来のビジョンを描き、平和を創り出す「わたし」であることを望みます。
 NPO 法人あいち惟の森は、子どももおとなも、ポジティブな心で、様々なことに思いを巡らし、よく考え、かけがえのない一人ひとりとして自立と共生ができる社会をめざします。また、個人から仲間から地域から、人々の幸福と平和を創り出す取り組みが具現化する社会をめざします。その中心的事業として、子どもたちが「①自分らしく十分に生きる」「②学ぶことの本質を味わう」「③よりよい未来をともに創る」ことを基本理念に掲げたオルタナティブな学校を2019 年4 月に開校します。
 これらの私たちの願いとねらいに基づく各種事業を包括的に実行していくために、NPO 法人あいち惟の森を設立することといたしました。


2.申請に至るまでの経過
 2014 年2 月、子どもに寄り添い子どもの参画を地域で実践してきた特定非営利活動法人こどもNPO と、教育者に寄り添い参加型で人権や環境のための教育研修に携わってきた特定非営利活動法人NIED・国際理解教育センターが協働し、「理想の学校プロジェクト」を開始しました。両NPOに関わる有志をプロジェクトメンバーとして、2014 年度には5回のワークショップ、オルタナティブ教育講演会、先進校視察などの調査・研究を行いました。
 2015 年6 月には任意団体「理想の学校を創る会」を設立し、新たに会員を募り、11 回のワークショップと運営会議を経て「理想の学校」の基本構想の検討を重ねました。2016 年度から2017 年度の2カ年をかけて様々な学習手法や先進校の事例について調査研究を進め、理想の学校の基本構想を冊子にまとめ、2017 年10 月には「理想の学校」の基本構想を発表しました。
 2018 年4 月からは、こどもNPO から事業移管予定の現有校Roots の運営を新学校のスタッフで担い、一部カリキュラムを導入し始め、2018 年10 月に「オルタナティブ・スクールあいち惟の森」のプレ開校、2019 年4 月には正式開校の予定となっています。

 オルタナティブ・スクールを開校し、関連する教育活動を充実発展させ、学び続ける組織であるためには、継続的で安定した運営を担う組織が必要だと考え、NPO 法人あいち惟の森の設立総会を2018 年6 月に開催し、全会一致をもって認証申請を行うことを決議しました。

 

2018 年6 月3 日
NPO 法人あいち惟の森
設立代表者 愛知県日進市赤池三丁目701番地
伊沢令子

​理想の学校を創る会  沿革

A.理想の学校を創る会 設立趣意
  • 日本の義務教育の就学率はほぼ100%。進学率は98%、大学進学率は59%。数字的には教育の行き届いた国ですが、一方で全国の不登校の子どもは小、中、高で17万3,750人、高校中退は5万3,937人(文科省調査H.23年度)。名古屋市でも小学生468人、中学生1481人となっています。成果主義と競争社会、高度に発達したSNS、人間関係の希薄さ、社会の閉塞感、格差・貧困といった大人社会の影響を、よりダイレクトに受けてしまう子どもたちの生きづらさも計り知れません。自分を大切にすること、相手も大切にすること、信頼関係を築くこと、非暴力で肯定的に伝え合い、受けとめあうこと、対立を建設的に解決するスキルを習得すること等は、それらを育む環境や学ぶ機会がなければ身につけることができず、いらだちや不安、つらさが、声にならない声として表現されている日常があることを、これまでの放課後の子どもを支える活動から実感しています。

  • しかしながら、子どもは生まれながらにして好奇心を持ち、知りたい、学びたい、人の役に立ちたい、社会につながりたいという欲求や自ら育つ力をもった存在です。守られ保護されるだけでなく、権利の主体として、市民のひとりとして、共に未来を描き、望む社会を実現できる力を持っています。私たちはこのような秘められた子ども本来の力が発揮される社会を望みます。誰もが自分に生まれてきてよかった、この国に生まれてきてよかった、あなたと出会えたこの時代に生まれてきてよかった、と思える社会の実現を望みます。一人ひとりが大切にされ、一人ひとりを大切にする社会、人権と環境と平和とが守られる持続可能なよりよい未来の実現を望みます。

  • 私たちは、教育(学び・共育)こそが望む未来を実現するための鍵だと考えます。未来を共に創る主体である子どもたちが、自分の持ち味と力に気づき、その力を開花しながら、自分らしく十分に生きることができるように、他者や地域や地球とつながり、心を込めて自分自身や自分たちの生きる社会に手を入れていく力を育くむために、人と社会の健やかさを育て合い、学び合い、育ち合うことのできる学びの場を創るため、私たちは「理想の学校を創る会」を設立することにいたしました。

  • 「学び」とは自分自身の意志で、自分らしく生きていく力を得るための自発的な営みです。「共育」には子どもたちを社会に送り出す役割があります。「子ども」は社会を構成する市民のひとりです。変化の激しい時代に、新しい変化に対応し、いまどのような社会であったらよいのかを、自ら考え行動できる市民の育成は子ども期からはじまっています。

  • 私たちは、参加と対話を大切にし、対等で丁寧に関わり合い、自己肯定感を育てあい、人権・環境・平和といった人類共通の課題について学び、持続可能なよりよい未来のビジョンを共有し、自己実現と社会のビジョンを実現するために必要な力(個性、関係性、社会性・公共性)を育て合うことを大切にした「学びや共育」に取り組む学校づくりを目指します。

  • そして、子どももおとなも共に、自立と共生をめざし、心の中に平和の砦を築き、わたしから、私たちから、地域から、人々の幸福と平和を創り出す取り組みを具現化し、発信し、実現していきます。

 

​                            2015年6月20日 理想の学校を創る会 設立総会

B.理想の学校を創る会 設立までの経緯
  • 子どもに寄り添い子どもの参画を地域で実践してきた特定非営利活動法人こどもNPOと、教育者に寄り添い参加型で人権や環境のための教育研修に携わってきた特定非営利活動法人NIED・国際理解教育センターが、その10年以上の経験と想いをもとに、名古屋で「理想の学校を創ろう!」と、2014年から共同して「理想の学校プロジェクト」を立ち上げ、両NPOに関わる有志により次表のとおり調査・検討を重ねました。

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